お久しぶりの更新は、なんとゲームからです。
この台詞、実は結構勘違いしている人がいるんじゃないかなと思います。
とてつもなくさりげないそぶりを見せながら、
まるで相手がいきなり白けたことを言って来たときの
冷たい反応のような寒さを感じさせるこの台詞。
だからこそ、
言った人間も『お前の血は何色だ!』のような奴ではと思うのも無理ない話。
え? そんなこと思わない?
それ以前に、そんな台詞聞いたこと無い?
黙って最後まで聞きましょう!
このような血も涙も無いような台詞なのですが、
実は言っている人は結構温かい心をもっていたりします。
なんせ、宿屋の主人だし。
室内に入ってきては勝手に物を物色していく連中にでも
愛嬌を振り撒くこの素晴らしき種族(?)は、
相手がわずかばかりの金を惜しんで宿屋を出て行くとき、
柔らかな物腰で頭を下げながら言うのです。
「さようなら旅の人。またお会いできるよう祈っています」
ほら、どこかその台詞の影には
ニヤリと口の端を持ち上げるような笑みを感じてしまうではありませんか?
彼らが旅去った後、宿屋にはきっと多くの慰問客が現れるでしょう。
客『なぁなぁ、あいつらに何かへんなことされなかったか?』
宿屋の主人は答えます。
主人『いや。なんか、他の客にしつこく話し掛けたり、
タンス調べていたけどね。
うちのタンスなんて何も入ってないからさぁ』
客 『それにしても、あいつら本当に勝手なやつらだよな』
町の人々が口々に言うのを聞いて、
宿屋の主人は手をあげて言うのでしょう。
主人『いやいや。彼らも可哀想な連中さ。
なんせ、
三人で一部屋に泊まる金しか持ってないんだからねぇ』
客 『あ、またあんたベットが一つしかない部屋を提供したのかい?』
主人『それどころか、食事も一人分だよ』
最高ですね、宿屋の主人!
皆の尊敬の眼差しが集まること間違いなし!
大体、土地が変われば変わるほど、宿屋の料金って高くなるし。
これはきっと、前の宿屋の情報を聞いた次の宿屋の主人が、
自分に向かって尊敬の目を集めようとしてやっていることに決まっているでしょう?
物価が高くなっていくなんて言葉は受け付けませんよ。
薬草はずっと8Gなんですから。
主人A『おれなんて、あいつらから
40Gもせしめちゃったよ〜』
主人B『なに言ってるんだ、俺なんて、
200Gも取ったぞ〜』
なんて言いながら笑う姿が目に浮かびます。
とわいえこの台詞には、
相手との距離を一気に赤の他人まで押し戻すという効果があります。
相手との喧嘩中や、
一人だけ駅の改札口でアラーム鳴らした奴などに言ってあげましょう。
「さようなら旅の人 マタオアイデキルヨウイノッテイマス?」
友達減るの確実!
孤独を愛する方にお勧めの名言でした。