「俺は誰だ」 
by南 光太郎『仮面ライダーブラック』



                     



いや、
お前はお前だろうって。

南と聞いたら『タッチ』を思い浮かべる全国(?)のあだち充ファンさんにはごめんなさい。
私は、南と言ったら仮面ライダーブラックなんだ!
あの黒光りした体。
シャドームーンとの一騎打ち。
文字どおり飛ぶように走るホバーサイクル。


と、少年時代の私の心を満たした仮面ライダーブラックなのですが、
原作とテレビではほとんどと言っていいほど話が違ったりします
今回は原作の方からの名言です。


原作の作者は言わずと知れた石森。漫画日本の歴史でもおなじみ。
009の世界では後半かなり暗いテーマに挑まれた偉大な漫画家です。

それは分かった。
いや、誰でもわかっているだろう。


でもなぁ、だからってなぜ、
仮面RBの足が八本あるんだよ!!(原作参照)
それじゃ
蜘蛛じゃないか。

しっかり話の中ではバッタの改造人間となっているのに……
しかも、途中と宙に現れる怪人がすごい。

カマキリ→昆虫

ワニ  →爬虫類

ドラゴン→???

いや、てかもう
バッタじゃ勝てないし。


原作ではシャドームーンが出てくる代わりに、
親友がまったくそっくりの仮面ライダーブラックとして表れ、
物語ラストでは二人の一騎打ちが行われます。
そして、誰もいなくなった世界で南(?)は叫ぶのです。
「俺は誰だ」と。
だから、お前はお前だから。

もちろんこの台詞はそんな単純なことを言っているのではなく、
自分の存在の意味、むしろ存在そのものをわからなくなった南が、
空に叫ぶと言う形で、思いを吐き出そうとしているわけです。

が、このラストの意味を
理解できた人が一体何人いるでしょうか。
子供はまず無理

かなりテーマが重くて最後までいく前に
放り出します

つまり、仮面RBは、大人の男の子向けのお話だったのです。


……なんていうかなぁ。
変身は男のロマンなんだよ


ふとそんな声が聞こえてきそうな気配すらします。
ぜひ、本屋さんで見つけたら自らのロマンの価値を確認してください。