「火山高」
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監督: キム・テギュン 製作: チャ・スンジェ 原作: ソ・ドンホン 脚本: キム・テギュン チョン・アンチョル パク・ホンス ホ・ギュン |
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楽静的点数 /100 |
出演: チャン・ヒョク キム・ギョンス キム・スロ チャン・リャン クォン・サンウ ソン・ハンニム シン・ミナ ユ・チェイ コン・ヒョジン ソ・ヨソン チェ・シア ヨウマ ホ・ジュノ 数学教師 チョン・サンフン カタツムリ キム・ヒョンジョン シンマ ユン・ムンシク 校長 ピョン・ヒボン 教頭 イ・ムヒョン |
ネタバレ注意!
ただいま熱暴走中!!
チャン・リャンお前は漢の中の漢だ〜!!
と、夜空に向かって叫ぶくらい、
一不良役の、チャン・リャンは漢でした。
え? 主役のキム・ギョンスは漢じゃないのかって?
主役? キム・ギョンス?
誰それ!?
始めに宣言しよう。
この映画は、チャン・リャンのために生まれ、
チャン・リャンのために存在し、
チャン・リャンとともに、忘れられる存在であると!
まぁ、映画自体は賛否両論ってか、否定の方が多いだろう。
韓国映画のアクションものである火山高は、
先生の権力が失墜しきったとある高校を舞台にしている。
なぜか、その高校には最強の力を持つ「師備忘録」なるものがあり(はぁ?)
今や先生より巨大な力を手に入れた生徒達は、
日夜その書物を探している。
って、
学園ものなのに、
よく分からない壮大さを持っているところが、
たいていの人が始めに首を傾げる部分だろう。
さらに、
この学校に今まで暴力事件によって8回ほど退学した、
キム・ギョンスがやってきて、物語は加速化する。
重量上げ部であり、学校のNO1を狙うチャン・リャン様は、
たった1人の茶道部部員にして、
学校一の能力を持つハンニムを、校長殺人未遂の罠にはめ、
火山高内にある牢獄に閉じこめたあと(はぁ?)
自分がナンバー1であることを主張し出す。
さらに、
初めはチャン・リャンに友好的だった教頭は、
次第にチャン・リャンが疎ましくなり、
学校に「掃除人」と呼ばれる最強教師達を召還する(はぁ?)
そして教頭は徐々に図に乗りだし、
自分が理想とする教育を、無理矢理進めようとする。
どうするチャン・リャン!
いや、
どっちにしろチャン・リャンは負けるんだけどさ。
負けるなチャン・リャン!
リベンジだチャン・リャン!
いや、
どうせ、さらにまた負けるんだけどさ。
この火山高の魅力を一言で表すのなら、
もうチャン・リャンをあげるしかない。
腕力馬鹿。
単細胞。
好きになる女は高嶺の花。
なんて、悪役には何ともつきものの男だが、
この男は、そんな悪役という感じの醜さはない。
好きな人間の前で、いきなり膝をつき、
「俺は人前で膝をついたことはない。
だが、お前だけにはこうして俺の想いを伝えたい!」
とやりだす熱情の高さは、
漢気あふれた行動だといえる。
だが、彼には一つ弱点があった。
「味噌」が大嫌いなのだ。
何を隠そうこのチャン・リャンの本名は、
チャン・マル・チャン!
マルチャン味噌ってなわけだ。
そりゃあ誰だってブチ切れるだろう。
例えば「山田味噌」というのがあったとして、
山田という名前だからってあだ名が「山田味噌」になったらどうする?
想像するに、チャン・リャンは、幼い頃屈辱的なあだ名を付けられたのだろう。
だからこそ彼は強くなった。
誰も、彼のことを本名で呼ばなくなるほどに。
だが、しかしそれは高校のこと。
中学からの友人や、小学校から一緒の人間も少なくない。
小さい頃から慣れ親しまれた名前は、
本人の意思とは関係なく口に出される。
誰かの口からマル・チャンと出るたび、チャン・リャンは苦しんだ。
抑えたくても、体は勝手に相手を倒している。
気がついたら、彼は不良のトップになっていた・・・・
そんな哀しい歴史をチャン・リャンはもっている!
(たぶん)
それなのに、敵にはぼこぼこにされ、
主人公には愛する人を奪われ、
なんだかんだでNO1とは誰も認めてくれない・・・・
愛と悲しみの戦士。
それがチャン・リャンなのだ!
ああ、人物紹介にこれほどかかるとは。
さすがチャン・リャン
火山高は、正直「つっこみどころ」を探す映画である。
少林サッカーのように、
無理矢理笑わせる感じではない。
自分で「それは○○だろ!」ってつっこむために存在している。
微妙なボケもあるので、
突っ込みをする自分の能力が問われている作品とも言えよう。
例えば、
「それはドラゴンボールのパクリじゃん!」
「てか、マトリックスかよ!」
「学園ラブコメベタすぎだろ!」
「いきなり学校一の美女なんかに会うなよ!」
「氷の女王かよ! やりすぎだろ!」
「教頭あからさまに怪しいだろ!」
「掃除人、五人いる意味ねえよ!」
「マー先生人間じゃねえ!」
「舞空術まで常識ですか!?」
etc...
ここまでの突っ込みを見て、
「この映画、駄目なんじゃあ・・・・」
なんて思っちゃいけません。
チャン・リャンがいるからっ!
どんなときもチャン・リャンは、
自分の名前を守るため戦っているから!
むしろ、チャン・リャンの生き様に泣け!
映画館で、よくかれの雄志を見て上げましょう。
広告にも出てこない顔に、哀愁を感じてはいけませんよ。