2001年 6月までの五行詩

理由

「そばにいたい」ってそれだけが
君に
うまく言えない時がある
でもね だから?
そばにいるよ
      


       
              
捨てられない物    

歯折れるほど食いしばって
足折れるほどにふんばって    いる
辛すぎるのなら捨てれば良いのに
捨てられない
認められない自分の心
         
        


        
旅発つ時

旅発つ朝に限って雨は
冷たく僕の頬を伝う
たとえ土砂降りでも一歩踏み出そう
冷たく落ちる雫は雨ではなく
決別の涙だと信じて
   
     


       
繰り返される問いかけ   

「大丈夫?」って問うたびに
笑顔返す君に僕は胸をなでおろす
だけど本当は君は苦しいのに
耐えてるだけじゃない? 何て疑うから
何度も問い掛ける僕がいる
       
       
        


君は「自由」なのに

鎖に繋がれてもいないのに
愚かにも僕らは自由へ憧れる
自由の意味もわからずにただ空を見上げる
飛ぶ鳥の翼 傷ついている事も忘れて
その風を受ける姿に焦がれてる






いえない想いを

「そばにいたい」
そんな一言がいえなくて
抱きしめたままの両手に力を入れる
強く
腕のぬくもりと一緒に
言葉君にしみこむように







このままくだらないことにただ悩んでいたい
泣きそうな日には抱き合ったまま目をつぶりたい
どうしようもない自分認めてくれたなら
きっと
僕は君をもっと強く愛する




LOST

失うことを恐れるあまりに強めた腕は結局
君の柔らかい想いを握りつぶす
傷つけないように言葉にした嘘で
二人ともに傷ついた
なんて僕らは不器用なんだろう





聞きたくないこと

やめようなんていいたくない
これまでなんて思いたくない
信じていれば救われるなんて
そんな当り障りの言葉なんて
聞きたくない







友達なんかより
家族なんかより
大切だって思えるもの
やっと見つけたよ






頼りないもの

言葉はあくまで言葉のままで
想いはあくまで想いのままで
伝わらないで悲しんで
だけど結局
僕は僕のままで





君の顔

何時だって想うから
君は君でいてほしい
僕だけのために君を変えないで
だってそれは
本当の気味じゃないはずだろう?





だから僕のそばに

想うたび
想う心は膨らんでいく
まばゆく輝くこの想いってのが
例え幼い恋だとしても
今は君の事だけ





ここにいて

これからもずっとそばにいるから
これからも君を見ているから
振り向けば僕がいる
そんな日を作るから
きっと





君の矢

ほんの小さな言葉なのに
君の言葉は僕を刺した
突き刺さったまま抜けない君色の矢
かすかな痛みは
無償の喜びに変わる




君を笑わす理由

君のため?
僕のため?
君が笑うのが好きなら君のため
君が笑うのが嫌いだったら
やっぱり君のため