2004年 9月の作品たち

偶然? 必然? 2004年9月1日

ほんのちっぽけ
何でもない偶然のおかげで
私は生きている
生かされている
幸か不幸か人間は言葉を持っていて
生きた意味日々悩み
書きつづっていく

偶然を必然に
勘違いしてないかい?
なんとなし考え無し
書かれた言葉に傷ついたり
悲しんだり
また怒り
争ったり
言葉があるからの諍い

でもそれも必然なんかじゃない

偶然の繰り返し
私あなた生き過ごし
生かされている
みんな偶然

だから
もっと気楽に生きよう





不安ボイス  2004年9月16日

不安になる君の
抑えた声が胸を突くよ
こんなのにも側にいたいのに
今君の隣りに座ってやれない

大丈夫
大丈夫だよ
君に届くようエールを送る

君だから
僕の大好きな君だから
大丈夫
きっと大丈夫だよ

だから俯く顔を上げて
電話越し抑えた声
笑い声に変えてよ





君のいない平日の夕方  2004年9月17日

自転車走らす町の中
電柱も
商店街も
通り過ぎたけど
やっぱりどこを見ても君はいない
当たり前なのに溜め息してしまう

「遊びに来たよ」

なんていたずらな笑みで
目の前にいたらなんて空想して
肩で風を切りながら
君に送るメールの中身考えていた





愛 LOVE   2004年9月24日

君を想う気持ちが
またひとつ
ひとつと膨らむたびに
僕は限りない不安に押しつぶされそうになる

君の笑顔があまりにも眩しくて
誰かに取られやしないかと
見えない鍵を探し求めて途方に暮れている

そんな僕の不安にあわせるように
君は電話口で不幸そうに声を潜める

「好きだよ」
「大好きだよ」
言葉繰り返して
互いに不安に塗り込めるけど
会えない時間がゆっくりと
幸せを不幸せへと塗り替えていく

だから

出会うたびに抱き締めて
互いの不安を喜びへ
僕らがふたりっきりの世界を作るのは
きっとまだほんの少し先だから
今はこの温もりを
互いに感じる胸の鼓動を
明日への勇気に変えていこう

大丈夫

君が僕を想う以上に
僕は君しか見ていないから






休日の一コマ  2004年9月28日

君に触れる
君が触れる
頬に
顎に
唇に
鼻に
瞼に
眉に
髪に

そして
僕らは息をのむ
お互いを思うほどに
お互いの思いの程に
これまでも

これからも